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観客動員と大会数で振り返る2012~2017年の新日本プロレス

1.4及び1.5からも1週間経った今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。

今回のテーマは「観客動員と大会数」ですが、実を言うとPython使ってツイート数集計し始める前は手作業で数年分の観客動員を集計してたりもしたんですよね。
その中で後楽園ホール大会の動員をプロットしてみたのが下の図

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これを見ると集計した2008年~2017年までの内、2015年半ばまでは最大値が2000人弱(時々それを超えることもあるけど)だったのに対して、それ以降は1700人台が最大値に移り変わっています。
というのもプロレス界においては観客動員の主催者発表である程度”盛る”文化があるんですね。
それが変化したのが2015年半ば、というのは下の記事でも

新日本プロレスでは近年、観客動員数の実数発表を徹底している。正確には15年半ばからのことで、それが適用された初のドーム大会が16年。

と書かれています。

victorysportsnews.com

ということから「逆に言えば2015年以前の数字って集計してもあてにならないんでは?」と思って集計するのをやめてしまったんですよね。
まぁそれに加えてクッッッッッッッソ面倒くさいということもあったんですが・・・

ですが、「何かをやりたいな、と思ったときには既に誰かが似たようなことをやっている」というのがPythonのいいところで、今回はWebスクレイピングをちょっと齧って、後楽園ホールに限らず新日本プロレスの行った観客動員が発表されている全大会について集計することができました。
しかし上記の理由から「2015年前半以前のデータは”盛っている”数値である」ということを頭の隅に置いて見てくださいると幸いです。

 年間動員・大会数

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まず最初は1年間の総観客数(Attendance)と大会数(Event)の2012~2017年の間の推移です。
これを見ると2012年以降増加してきていた観客動員が2016年にはガクッと落ちていますが、上述の関係で実数発表切り替えによる現象か中邑やAJといった主力選手の離脱によるものなのかはちょっとわからないですね。
一方で2016-2017を比較すれば5万人近くの増加があり、数値としては過去最高の動員数だった2015年を上回る結果になっています。
一方で大会数については2012-2013の間に減少があったものの2014-2016年の間に急増していますね。
2014年までは各シリーズに1つのビッグマッチだったのが2015年にはIWGPヘビー、IC、NEVERの3つのベルトがそれぞれメインを勤める2大・3大ビッグマッチ制が始まったことも関係があるかと思います。
ビッグマッチに伴って地方大会や後楽園大会も増えているのかなぁと。
2017年もその傾向を引き継いで大会数が微増していますがこの様子だと年間160大会が限度って感じですかね(といいつつ2月シリーズはビッグマッチが2→3に増えてますが)。

参考に数字を書き出すと

2012年 119大会 281,393人
2013年 112大会 280,797人
2014年 116大会 331,780人
2015年 145大会 335,626人 ←10月以降実数発表
2016年 156大会 317,335人
2017年 157大会 360,333人

年間推移

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次に1年間の観客動員と大会数の推移を見てみましょう。
観客動員数でいえば一番多いのはドル箱シリーズであるG1がある8月、続いて年間最大ビッグマッチのある1月、そしてG1の前半戦がある7月、旗揚げシリーズ及びNew Japan Cupのある3月がそれに続くという感じですね。
逆に言うとWorld Tag Leagueとドームへの前哨戦がのある12月は一年でもかなり動員数が少なくなっていますが、そもそも今年の最終戦は18日で一ヶ月の1/3がオフになってるからそりゃ下がるよね、って話でもありますが。
また2月も少ない、一応札幌・大阪と2つビッグマッチがあり、ROH工業など後楽園大会も4つほどあったものの大会数そのものが少なかったのがその原因でしょうか(8月も少ないけどは両国3連戦があるからなぁ)。

また2015,2016年と比較すると各月の興行数はそう変わっていない一方で各月の動員は底上げされているのが見て取れますね。

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各月比較・1月

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では各月の動員・観客数の2012-2017年の推移もまとめて見ました。
1月の主な大会は1.4東京ドーム、1.5NEW YEAR DASH(2015年から)、FantasticaMania、2月シリーズの開幕戦などですが、ドーム明けとあって大会数が少なく、会場も小さいことが多くドーム大会の観客動員が大きく反映されている形ですね。
動員で言えば2013年に最小を記録してますが、2012年のドーム後にオーナーがユークスからブシロードに変わったことで主催者発表の”盛り方”がここで変わったのかなーとか思ってます。
その後は2015年まで観客動員が着実に増え、2016年の実数発表切り替えでガクッと下がったものの翌年も同様に動員が伸びていて、順調にドームの観客動員が伸びていっているという印象ですね。
その一方で大会数は2013年以降増加傾向。
2013年ごろはFantasticaManiaも後楽園の二日間のみといった小規模開催だったのが2014からは地方大会も始まって大会数が増えていき2017年には全7大会が開催され、今年に至っては全8大会(地方大会5つ、後楽園3つ)のシリーズとなっています。
そういったFantastica Maniaの成長もまたこの集計に現れてるのかも。

ちなみに各年のドーム大会の動員は下記の通り

2012年 43,000人
2013年 29,000人 ←ブシロード体制移行
2014年 35,000人
2015年 36,000人
2016年 25,204人 ←実数発表開始
2017年 26,192人

各月比較・2月

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翌2月は大阪ビッグマッチを最終戦とするNew Beginningシリーズが定着している期間ですがここ2014年以降大阪に加えて仙台、広島、新潟などの地方都市でのビッグマッチも開催されるようになり観客増員を図っていました。
しかし2017年はその箱を札幌きたえーるという大きな会場に移したことで、大会数を削減する一方で動員数を大幅に伸ばすことに成功していますね。
そういう意味だと今後も5000人クラスの会場で2大ビッグマッチ、というシリーズが定着していくのかもしれませんね。

各月比較・3月

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3月は3.6の旗揚げ記念日とそNewJapanCup、そして2013年から復活した春の両国大会、現SAKURAGenesisの前哨戦ですね。
2013年は旗揚げ記念日がシリーズになった関係で大会数及び動員が伸び、翌年からは旗揚げ記念日大会に大田区総合体育館に進出、またNJCも各地で公式戦をおこなう巡業スタイルに変化させ、試合数と動員を伸ばしてきています。

各月比較・4月

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4月はNJCを経て決定した挑戦者がベルトに挑む春の両国大会が2013年から開始(2012年は4月のNJCをやってた)。
初年度の2013年は結構両国の集客に苦戦してたのがこれでも見て取れますがよく2014年からは期待値が上がったのか5000人超の増加、その後も試合数の微増と共に観客動員も増加していますね。

各月比較・5月

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5月は5.3のはかたどんたくにあわせたレスリングどんたくとその後に続くBest of the Super Juniorの季節。
図を見ると2014年にえらい観客動員が増えてるんですがこの年は5月の横浜アリーナ大会を行ってたんですね、確かブシロードのライブイベントがあってその翌日が抑えられたっていう。
また近年ではROHとのアメリカでの合同興行WAR OF THE WORLDもこのどんたくとBOSJ間に行われていて2015年は観衆未発表だったのが2016年以降は発表されるようになったのもあって、実数発表の切り替えがあったのにもかかわらず動員が増加しています。

各月比較・6月

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6月はBOSJ決勝と夏の大阪ビッグマッチ。
2014年はBOSJの優勝決定戦が後楽園から代々木第2体育館に移った年で、ジュニア部門もKUSHIDAやリコシェなど新世代の選手が出てきたことで盛り上がりを見せてきた時期でもありますね。
なのですが2015年は大阪大会が7月にずれ込んでいたためにかなり動員が下がってます、大阪城ホール大会復活の年だったんですけどね。
2016年からは6月開催が続いており、近年では1.4東京ドームに次ぐ第2のビッグマッチという見方も強まったこともあって地方大会数も動員数も増加傾向です。

各月比較・7月

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7月は2013年までは東北を中心に回るKIZUNAシリーズがあったんですが2014年からはG1クライマックスが参加選手増加による大会数増加で7月にずれ込んだため動員が増加しています。
というのも20選手参加した2013年のG1は11日間で9公式戦を消化するという強行日程のせいもあってか後藤、天山が負傷欠場することになってしまう年だったので、翌年は参戦選手が22人に増えたものの日程は20日間と伸びてコンディション調整がしやすくなったと見えます。
また2015年からはA-Bブロックが交互に公式戦を行う今のスタイルが始まり、さらに開幕戦として札幌きたえーるが使われ始め、動員が伸びてますね。

各月比較・8月

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8月はG1真っ盛り、このシーズンは今も昔も稼ぎ時ということもあってあまり大きな変化はありませんね。
2016年はG1後にROHの大会があったりSuper J-CUPもあったりしたので大会数及び動員が2017年よりも多い結果になっています、逆に2017年は8月中はG1の試合しかありませんでした。

各月比較・9月

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9月はG1直後ということもあって動員に苦戦する季節でもあり、2014年から2月と同様に複数のビッグマッチが開催され、2016,2017年は3つのビッグマッチが開催されています。
しかし近年の傾向を見るとそのてこ入れも空しく動員は減少傾向ですね、2017年は対回数がそもそも減っているというのもあるとは思いますが。

各月比較・10月

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10月は秋の両国大会と11月の大阪大会に向けた前哨戦が行われています。
2016-2017年では両国大会の動員はほぼほぼ同程度で、図のように大会数が大幅に増えたことで動員もかなり増えているようですね。

各月比較・11月

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11月はPower Struggle大会とWTLの前哨戦、試合数も2016年に増えたことで動員も上昇しました。
また2017年には大会数が減った一方で動員が現状維持だったのは各大会の規模の拡大がうまく行われているからでしょう。

各月比較・12月

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12月はWTLの終盤戦が主となっていますが、2013年にピークを迎えた後に減少傾向へというのが2017年に下げ止まって持ち直したような傾向に。
大会数についてはあまり変化が無かったあたり、タッグへの注目度があまり高くなかった、または下がっていっていたというようなことかもしれませんね。

所感雑感

というわけでここ数年の観客動員と大会数のまとめでした。
全体の傾向としては

・大会数は全体としては微増、月によっては増えたり減ったり

・観客動員は全体的に増加傾向

という感じですかね。
ファンとしては大会数が増えすぎて選手の負担になってないか?という心配があると思いますが、とりあえず大会数をドンドン増やしていく傾向は2017年に限っては一段落着いたのかなって感じですね。
その代わりに各会場の規模をより大きくしたり、総大会数はそのままビッグマッチの割合を増やしていく、というのが今の方針なのかなーという気がします。
2017年は年始に本間や柴田など大怪我が相次いだ関係もあって、前半は2016年と比較しても大会数が多い傾向だったのが、後半はほとんどの月で大会数が減っています。
こういうところから考えても会社として選手のオーバーワーク問題へのスケジュール面での対応が見て取れる気はしますね。

今回のまとめは「まーくん」さんからいただいたリクエストで取り組んでみたものですが、求めていたような集計結果になっていれば幸いですね。
今後も何か調べて欲しい、集計して欲しいテーマなどあれば随時調べてみたいと思うのでコメントでもツイッターでも質問箱でもどんどんリクエストなど送っていただけると嬉しいです。

それでは

追記(2018/1/14)

prowrestlinganalysis.hatenablog.com

続きました、シリーズごとやビッグマッチ・地方大会の比較などをしてます。
お時間よろしければどうぞ

追記(2018/1/16)

prowrestlinganalysis.hatenablog.com

更に続きました、開催地を絡めた集計をしています。
お時間よろしければどうぞ。